アンティーク 腕時計





"Wrist Watch Daily" - advintage blog

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"SMITHS" BRITISH ARMY 1970
2015.03.26 Thursday | category: Items

《スミス》の英国陸軍(ブリティッシュアーミー)の腕時計が再入荷しています。1970年に納品された個体。
年式以外は前回入荷したものと全く同じモデルなので、詳細については【前回のブログ】をご覧下さい。相変わらずの王道を行くデザインと存在感です。
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ベルトにはNATOタイプのナイロンストラップを着用していますが、ボンクリップのバンブーブレスも良さそう。


だいぶ暖かい日が増えてきました。そろそろ桜も咲き始める時期。そして春夏の定番と言えば、マリン。


マリンスタイルに特徴的なボーダーの長袖Tシャツはこの時期重宝しますね。もともとが海軍の服装なのでミリタリーアイテムとの相性も良いはず。どちらかというと可愛らしさのあるアイテムなので、男らしいボトムスでバランスをとります。

迷彩のカーゴパンツはベトナム戦争時の米軍物。いわゆるジャングルファティーグはシルエットが綺麗で、迷彩のインパクトも意外と気にならない。


前回はややモード寄りなスタイリングでしたが、今回はちょっと武骨でミリタリー感強め。当然ながらミリタリーウォッチとの相性は抜群ですが、あんまりやり過ぎるとミリオタっぽくなっちゃうので注意。



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Brand History: File 3...BONLIP
2015.03.19 Thursday | category: Brand History

英国が生んだステンレスチール製の腕時計用ブレスレット、《ボンクリップ》。


「バンブーブレスレット」と呼ばれる独特の形状が特徴で、年代によってロゴが筆記体からブロック体に変更が加わるものの、全体的なデザインはほととんど変わりません。かつてはロレックスのバブルバックモデルなどにも標準装備されたこともあり、知る人ぞ知るアイテムながら、その詳細については驚く程乏しいのが実際のところです。今回は謎の多いこのアイテムをフィーチャーしてみたいと思います。

ボンクリップという名称自体は、会社ではなくあくまで商品名。独特の装着方式から由来していると思われます。実際に1930年3月6日に英国特許庁より特許を取得した際は、その提出者は”DUDLEY RUSSEL HOWITT of 67 Hatton Garden, London”とあります。ダッドリー・ラッセル・ホーウィット氏によるこの発明は特許番号に"349657"(ドイツでは"577586")を与えられており、ボンクリップのブレスレットには全てこのナンバーが刻印されています。そしてパテントナンバーと併記される”B.H.B. & S”の刻印。これがおそらくボンクリップを製造していた会社名と思われます。

 



ボンクリップはイギリス空軍(ROYAL AIR FORCE=RAF)との関係が深く、多くの英国軍のミリタリーウォッチに着用されていたため、主に軍用アイテムとして知られています。しかしながらこのブレスレットは本来軍用目的に開発されたわけではなく、ジュエラーが販売する腕時計のために作られたものと言われています。当時まだ一般にはそれほど浸透していなかった腕時計のベルトの装着に慣れない人たちのために、簡便かつ高級感のあるベルトの必要性から生まれたアイテムであったようです。

それが、自由にサイズを調整できる画期的なフィッティングシステムに加え、フライトジャケットの袖の上からでも装着できる最大尺の長さといった特性から、イギリス空軍が独自にミリタリーウォッチのベルトとして正式に採用されることになりました。狭いコックピットでパイロットが腕時計を使用する際は、ジャケットの袖の上だけではなく、場合によっては膝に着用することもあったと言われています。ごく希ではありますが、延長用のエクスパンジョンパーツを追加することで一般的なものより大幅に最大尺をとることが可能にした個体も見られます。


上の資料に見られるように、IWC(INTERNATIONAL WATCH CO.)、レマニア、スミスによる英国軍用ミリタリーウォッチに採用されていました。その採用期間は長く、遅くとも1980年頃までは正式に用いられており、その後はおなじみNATO軍のナイロンストラップが、ボンクリップに代わる英国軍制腕時計ベルトとして採用されます。

ちなみにボンクリップ以外にも、実は当時様々なメーカーがバンブースタイルのブレスレットを販売していました。ロレックスのブレスレットの製造で知られる《ゲイ・フレアー(GAY FRERES)》社をはじめ、それらのメーカーは決して有名ではありません。機能的にはボンクリップとほとんど同じですが、質感や細部のデザイン、アジャスター部分などにそれぞれのブランドの個性が見られます。

ミリタリーウォッチはもちろん、本来の企画意図に従ってオーセンティックな腕時計に着用するのもまた一興。ヴィンテージ・ステンレススチールの風合いもさることながら、インダストリアルなデザインがアール・デコとの相性も良い、隠れた人気アイテムです。


今後もバンブーブレスレットは追加予定です。
☞《腕時計ベルト》のページはこちら

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OYSTER WATCH CO. "JUNIOR SPORT" 1940'S
2015.02.26 Thursday | category: Items

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今回ご紹介するのは、ロレックスの代名詞、オイスターケースの開発元として知られる、《オイスター・ウォッチ・カンパニー》の腕時計。


見ての通り、ロレックス特有の優雅な流線型を描くケースサイドのシルエットとは異なる、分厚く頑強なステンレススチールケースの風合いが印象的。やや小振りな30mmのケース径で、品良くまとまるサイズ感です。


暦の上ではすでに春なんだそうですが、まだまだ寒い日が多く、上着なしで出かけるには勇気がいります。今回はインディゴブルーのオーバーオールにグレーのニットとスニーカーで、重くなり過ぎない程度に着込みました。もうすこし暖かくなれば、このまま遠出もできそうです。ブリティッシュ・ワークというジャンルがあるのかどうかはわかりませんが、どれもイギリスのビンテージウェアで揃えています。あえてのノームコアソックスもポイント(笑)


ベルトは当店オリジナル。1940年代〜50年代を中心に当時の腕時計ベルトとして定番的に作られていた、ヴィンテージのピッグスキンベルトを再現しました。独特のステッチラインやストレートシルエットなど素朴で温かみのあるデザインやピッグスキンの質感は、一般的なカーフスキンベルトとは異なる一風変わった新鮮な雰囲気。

腕時計とベルトの時代性を合わせてみると、ややカジュアル寄りなコーディネートに。オーバーオールにスニーカーという、三ツ星レストランでは門前払いされそうなストリート・スタイルですが、カジュアルな雰囲気は損なわず、どことなく品格を高めてくれます。それでもこのスタイルだと三ツ星レストランには入れなさそうですが...


こちらのオイスター社の腕時計は、ロレックス傘下となった後の1930年代〜40年代前半に作られたものと思われます。実はロレックスはもともと英国のウォッチメーカーで、ムーブメントやパーツの製造はスイスの工場で行っていましたが、会社自体はイギリスのロンドンにありました。そのため初期の製品は英国市場に好まれた独特の控えめな表情をしています。どこかスミスやその他の英国時計とも相通じる部分がありそうです。


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Anonymus Blue Clock 1940'S
2015.02.17 Tuesday | category: Style & Design

アンティーク 腕時計


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The Background of Second Indication
2015.02.12 Thursday | category: Style & Design


アンティークウォッチのアイコンとしてフィーチャーされる「スモールセコンド」。
クラシックでどことなく可愛らしさがありながら、ミリタリーテイストにも通じる武骨さも味わえるということで、昨今の腕時計業界の原点回帰的なデザインにも多く見られます。

ただし現行の腕時計のほとんどは、一部の高級時計やアンティーク風のリプロダクトを除くと、中央に時分針と秒針がセットされるセンターセコンド(中三針)。

その最たる理由は、やはり視認性です。スモールセコンドは小さなサブダイヤルで秒を視認するため、細かく秒数を追うような使い方には適していません。懐中時計はサイズが大きかったのでまだ良い方ですが、1920年代頃から腕時計が市場に登場し、徐々に時計部分が小型化されていきます。

当然スモールセコンドもそれに比例して小さくなってしまい、ついには1秒ずつのインデックスは省略され、より簡略化されたシンプルなデザインのスモールセコンドが主流となっていきます。


もともとセンターセコンドの腕時計は、当時腕時計が活躍した戦争や医療の現場における実用性の面から要請された仕様です。

センターセコンドのムーブメントは、見た目の印象から単純なムーブメントというイメージがありますが、実際は技術革新の末に完成した、スモールセコンドより高次のムーブメントだったということはあまり知られていません。時針と分針の歯車がある中央位置に、さらに60秒に1回転する秒針の歯車を置く技術は、当時まだなかったのです。

試行錯誤の結果まず生まれたのが、スモールセコンドのムーブメントをベースに歯車を追加して、センターセコンドを実現したムーブメント、つまり「出車式」と呼ばれる過渡期的なムーブメントです。下はオメガの1940年代の出車式センターセコンドモデル。

ブリッジの上に、追加された歯車(出車)が露出しているのが分かります。この歯車が、中央の秒カナと呼ばれるセンター秒針を動かす歯車へ動力を橋渡ししています。





他のバリエーションはこちら。ジャガー・ルクルトモバードの出車式センターセコンド・ムーブメント。





その後、「本中三針(本式中三針)」という、出車を用いないシンプルなセンターセコンド・ムーブメントが開発され、1960年代以降の主流となります。ご覧になると分かるように、すっきりとして合理的な印象。出車式のようなムリヤリ感(?)はありませんが、逆にその味わい深さは失われているようにも感じます。



かつてスイスには、多くのエボーシュ(ムーブメント)製造会社が存在していました。現代では《エタ(ETA)》社が全世界のほとんどの腕時計に、ほぼ独占的にムーブメントを供給していて、高級時計ブランドもその例に漏れません。その多くは本中三針のセンターセコンドムーブメントCAL.2824もしくは2892が汎用的に用いられており、パネライなどのスモールセコンドが中心となるブランドは、CAL.6490というスモールセコンドモデルがベースとなっています。

現代機においても、懐古的なアンティーク風のスモールセコンドモデルも見られますが、そのほとんどはこれらの汎用ムーブメントをベースに、わざわざ二階建ての輪列を構築することでスモールセコンドを実装しています。いわばアンティークの時代の逆転現象が起こっているのです。そう考えると、アンティークウォッチのムーブメントがいかに素晴らしいプロダクトかということが実感できるかと思います。

同時に出車式ムーブメントも、実は時計開発の過渡期にだけ存在した特殊なムーブメントであり、試行錯誤や開発過程がうかがえる貴重なプロダクトだと言えます。


現代はムーブメントの製造コストの大半は人件費。製作行程が増えるとコストが大きく跳ね上がってしまいます。アンティークウォッチが作られていた20世紀の前半期は、現代ほど人件費を気にせず開発が行われていました。そのため当時の腕時計は、現代のコスト感覚では考えられない程のハイエンドなムーブメントを搭載しているものが多いにもかかわらず、比較的安価に購入が可能なのです。

アンティークウォッチ特有のディテールは、懐かしさと同時に新鮮さを覚えるのが一番の魅力ですが、その心臓部であるムーブメントの魅力が分かってくると、その味わいは何倍にもなります。

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